somewhere far away
短編連作
釣りの話です。――たぶん。
釣り。
それは海と対話する、静かなひととき。
誰にも邪魔されたくなかった。
……はずだったのに。
「せんぱーい! これってこれでいいんでしたっけ?」
なぜか最近、後輩がついてくるようになった。
大きな声でよく笑い、いつもちょっと距離が近い。
満月の夜。
彼がふと零した。
「……月が、綺麗ですね」
――月夜の海で始まる、釣りと恋?の物語。